会長挨拶

会長  菊川 俊英

日頃は、当協議会に対しまして格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
 このたび、令和4年度通常総会において、松本会長の後任を務めさせて頂くこととなりました。どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、新型コロナウィルスの感染が国内で確認されてから、既に2年以上が経過していますが、未だに収束の見通せない状況が続いております。一方、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻により、世界情勢、世界経済の不安定化を招いて、我が国の安全や社会経済、国民生活への影響が心配される状況となっております。
 また、巨大地震や近年の気候変動、異常気象に伴う甚大な自然災害が、度々発生する状況があり、これらに備えて、災害に強い国土づくり、県土づくりの必要性が叫ばれ、その取り組みが行われております。

 当協議会においては、これらの困難な社会経済状況下にあっても、補償に関する業務に携わる者たちが結集し、その知識、能力の向上を図り、公共用地の円滑な取得等に寄与するという我々の役割をさらに、発揮できるように、あたらしい時代の協議会のあり方を提示し、推進していく必要性を痛感しております。

 当協議会では、起業者の皆様からの期待と信頼に応えていくために、補償研究委員会が中心となって、最新の状況や必要性に即応した様々な技術的検討を行うとともに、 県用地課の皆様と意見交換・協議を重ねた上で研修会を開催し、起業者及び会員の皆様に適時・的確な情報を提供させていただいております。
 今後も、会員の資質向上のための研修会、講習会を充実させ、Web研修を活かして起業者の皆様にも当協議会の研修会、講習会へ参加機会を提供できるように活動していきたいと考えております。

 また、災害発生時の補償コンサルタントの役割につきましては、平成26年9月に千葉県との間で「災害時における応急対策業務に関する協定」を締結し、その目的は、復旧事業に必要となる補償コンサルタント業務を迅速に実施して災害による被害の拡大防止及び早期復旧を図るもので、会員が災害復旧に寄与することとなったものです。
 令和元年9月の台風15号、10月の台風19号、10月25日の大雨により、膨大な数の家屋損壊や停電、通信遮断、断水、浸水、土砂災害が発生しましたが、これに伴う千葉県内の県、市、町による損壊家屋の公費解体事業における受付業務、家屋等調査業務に会員が従事し、寄与することができました。このような経験を活かし、予測される巨大地震、巨大台風等の自然災害時の応急、復興業務に対応できる体制を強化していきたいと考えています。

 今後も、次世代を担う若い人材の育成にも力を注ぎ、持続可能で、さらに前進する運営のために日々努力を重ねてまいります。
 起業者の皆様を始め、会員並びに関係各位の皆様には、この厳しく難しい社会環境のなかで、これまで以上のご指導、ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

令和4年5月

千葉県補償コンサルタント協議会
会 長  菊 川 俊 英